教育熱心な若いお父さんお母さんが増えたのでしょうか?
お子さんを習い事に通わせ始める年齢が年々早まっているようですね。
|早いうちから通うべき?
ピアノ教室でも昔は5歳~7歳くらいに始めるお子さんが多かったと思いますが、近頃では3歳早くて1~2歳くらいからピアノ教室またはリトミックに通うお子さんも増えてきているみたいです。
そうなるとうちの子も・・となんだか急かされるような気分になってしまいますね。
早い時期から専門家にお願いするのももちろん良いと思いますが、もう少し大きくなってから音楽をさせてあげたいな、と考えてらっしゃる保護者様、教室に通う前にまだまだご家庭のゆったりとした雰囲気のなかで何かできることがあると思いますよ。
|子どもはおかあさんの声が大好き
“マザリーズ“という言葉をご存じでしょうか?
母親が赤ちゃんに
“高いトーンで・ゆっくりと・抑揚たっぷりに“
と話しかけることです。赤ちゃんはこの声が大好きで聞くと安心します。
赤ちゃんはこの声が大好きなので、この(あえて言えば)“音“が聞こえると集中して注目するわけです。このマザリーズの特徴によって赤ちゃんが言葉を覚えることに大変効果的だということなんですね。本能的に生まれて間もなく生き抜くために母親の声を聞き分けているのでしょうね。
また、有名な公文式の幼児教育では創始者の公文公氏が唱えたことをもとに作られた標語
“生まれたらただちに歌を聞かせましょう“
“歌二百 読み聞かせ一万 賢い子“
というものがありますが、公文氏は親子によるふれあいの中で歌と読み聞かせが幼児の言葉の発達に良いとのお考えをお持ちだった、この標語の場合はやはり母親による、ということでよいのではないでしょうか。(もちろんお父さまの歌や読み聞かせもありですよ)
直接“母親の声“が良いとは明言されていませんが、この標語が作られた時代を考えるとまだまだ1日の中で母親の育児の割合が断然多かった時代でしたでしょうし、この公文氏の経験の実感から生まれたお考えは、まさに“マザリーズ“に通ずるものがありますね。
|おかあさん(おとうさんも)、おうちでお子さんと楽しく歌いましょう
上にあげた2つの例からもお分かりいただけたように『おかあさんの声』はお子さんの能力の発達を助けるのに欠かせないものです。
言葉の発達ももちろん最も大事なことの一つですが、将来お子さんを音楽教室に通わせたい保護者の方はぜひお子さんと一緒に、高いトーンで!抑揚たっぷりに!ゆっくりと!歌っていただきたいです。(めざせNHKの歌のおねえさん)
曲はメロディーがお子さんにもわかりやすい童謡が一番です。
(もしお母さまがお得意の歌のジャンルがあればもちろんそちらでも◎)
そこに手拍子や、お膝にお子さんを乗せながらゆらゆらリズムをとれるとさらにいいですね。
|親子のふれあいが自然と音楽感覚の基礎になる
赤ちゃんのときから親子でいっしょに歌ったり、踊ったり(リズム感を養っている)親子のふれあいをたくさんしてると、いざ楽器の習得をはじめたときにリズムをとるのが上手かったり、音楽の基礎能力がそうでないときより高くなる傾向にはあるようです。
どうぞ気軽に親子のふれあいの中で音楽に親しんでいただきたいものです。
|番外
ちなみに米国スタンフォード大学で行われた研究によれば
“人間の脳は13歳前後になると母親の声よりも見知らぬ人の声のほうにより魅力を感じるようになることが判明した“
だそうです。
母としては正直さみしいわけですが、ついにわが子が大人への階段を登り始めたのだ、と喜んでやるべき出来事ですね。